設計者として大きな気づきがあるのではないかと思い、いま岡山に2週間泊まり込みで大工スクールに通っています。お世話になっているのは、石場建ての伝統工法で建築を手がける杣耕社(そまこうしゃ)さん。
そもそものきっかけは、代表の山本さんを囲んで大工さんたちと飲んでいたときのこと。「海外の人たち向けに大工スクールをやっているんだよ」と聞き、思わず「私も参加したいです!」とお願いしたら、受け入れていただけることになりました。結果、日本人として初めての参加者に。なんだか名誉ある役割をいただいたようで、身の引き締まる思いです。
今回のスクールは定員8名。授業はジョンさんが中心に教えてくれますが、すべて英語。専門用語が飛び交うので「理解しているような、していないような…」そんな感じです。とはいえ、ジョンさんや日本のスタッフの方にこっそり助けてもらいながら、なんとか食らいついています。
1日目
玄能の説明と、鉋の理論
鉋を使って玄能の柄を仕込む
順目と逆目の見分け方
実際に道具を手に取りながら「手そのものも道具の一部なんだ」と実感しました。道具を体の延長にしていくために積み重ねられてきた文化。その厚みを、肌で感じる一日目でした。
2日目
鑿のカツラ(下がり輪)の調整
砥石の研ぎ
鑿の研ぎ(裏押し、しのぎ)
少しずつ手元の感覚が研ぎ澄まされていくような、そんな時間。地道ですが、奥深い世界が広がっていることを感じています。